関東大震災からの教訓
2025/08/27
9月1日に発災後102年を迎える関東大震災(1923年)からは、現代にも活かせる多くの防災教訓が得られます。代表的なものをまとめると以下の通りです。
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① 火災の恐ろしさ
・大震災の直接的な揺れによる被害よりも、火災による被害の方が甚大でした。東京市では倒壊家屋からの出火や、避難者が持ち込んだ火種などで約44万戸が焼失しました。
➡ 教訓:地震直後は必ず火の元を確認・遮断し、電気やガスの復旧時にも通電火災を防ぐ仕組み(感震ブレーカーなど)を備えることが重要です。
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② 避難と情報の混乱
・避難者が大規模に一か所へ集中し、「本所被服廠跡地」では炎に囲まれた数万人が亡くなる惨事が起きました。
・また、デマや誤情報が広がり、社会的混乱も拡大しました。
➡ 教訓:避難所は分散を基本とし、複数の避難経路を想定しておくこと。さらに、正確な情報を受け取るためにラジオ・防災無線・スマホアプリなど複数の情報源を確保しておくこと。
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③ ライフラインの長期途絶
・水道や食料の供給が途絶し、生活に大きな支障が出ました。
➡ 教訓:各家庭で「最低3日分、できれば1週間分」の飲料水・食料・簡易トイレを備蓄することが不可欠です。
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④ 建物・都市構造の脆弱性
・木造家屋の密集や不燃化対策の遅れが被害を拡大しました。
➡ 教訓:耐震補強はもちろん、都市計画においても「防火帯」「延焼を防ぐ道路幅」「避難広場」などの整備が重要です。
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⑤ 社会全体の防災意識
・この震災を契機に、防災週間(9月1日)や耐震基準の改正、防災教育の普及が進みました。
➡ 教訓:災害はいつか必ず起こるものとして、行政だけでなく地域・企業・家庭単位で防災計画を持ち、日常的に訓練・点検する姿勢が欠かせません。
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✅ まとめると、関東大震災の最大の学びは「地震そのものよりも、火災・情報混乱・ライフライン途絶が人々を追い詰める」という点です。現代の私たちも、住宅の耐震化だけでなく「電気・水・トイレ・情報」の備えを日頃から確認しておくことが、100年前の犠牲を無駄にしない実践行動といえます。
線状降水帯発生から1時間以内の行動チェックリスト
2025/08/22
優先度A:命を守るための行動(0〜10分)
・自宅・現在地が浸水想定区域や土砂災害警戒区域か確認(ハザードマップ、自治体HP、防災アプリ)
・避難指示(警戒レベル4)や避難情報の有無を確認
→ 出ていなくても危険地域なら自主避難を決断
・夜間や移動困難者(高齢者・乳幼児・ペット)がいる場合は即避難開始
・避難先と避難経路を家族と共有(電話よりLINE位置情報共有など)
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優先度B:避難準備と環境確保(10〜30分)
・貴重品・非常持出品(薬・飲料水・懐中電灯・モバイルバッテリー)をまとめる
・重要書類(保険証・通帳・身分証)は防水バッグやジップロックへ
・家電・貴重品は高い場所に移動(腰上以上)
・外の排水口・側溝を簡易清掃(落ち葉・ゴミ除去)※安全な範囲で
・浸水防止:土のうや水のうをドア・排水口前に設置
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優先度C:安全確保と被害軽減(30〜50分)
・水を確保(浴槽やポリタンクへ給水)
・携帯・モバイルバッテリーの満充電
・懐中電灯・ラジオを手元に
・ガス元栓を閉める、避難時はブレーカーも落とす
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優先度D:最終確認(50〜60分)
・再度、自治体の防災無線や気象庁情報を確認
・家族・近隣へ避難開始の声かけ
・避難経路が冠水していないか確認(冠水道路は通行しない)
・避難が難しい場合は**垂直避難(2階以上)**へ
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📌 ポイント
・「雨が弱まってから動く」は危険。雨量ピーク前に避難する。
・車での避難は冠水路・アンダーパス回避必須。
・自宅待機の場合も、電気・水・食料・情報手段をすぐ手に取れる位置に。
日常で滅多に起こらない事だけに、いざ我が身に起こると身動きが取れなくなるので、平時に一度以上シミュレーションしてみる必要があります。その上で、自宅が線状降水帯に入って数時間が経つ前に動き出す準備をすることで生き残れる確率が高まります。
徳島県における南海トラフ巨大地震での被害想定および津波到達時間について
2025/08/06
📊 被害想定(徳島県全体)
・津波浸水面積:約 148.6 km²(2012年想定比で1.26倍) 防災ポータル+7徳島県ホームページ+7徳島県ホームページ+7
→ 浸水深1cm以上の区域を含む保守的な試算
・最大想定死者数:約 15,000 人 → 以前よりやや増加 徳島県ホームページ
・全壊・焼失する建物数:約 36,000棟(13.6 万棟の建物に影響) skr.mlit.go.jp+7徳島県ホームページ+7city.komatsushima.lg.jp+7
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🕐 津波到達時間と津波高(代表市町)
内閣府/県の想定に基づく具体的な津波到達時間と想定最大津波高を以下に示します(すべて南海トラフM9級想定に基づく) ウィキペディア+9防災ポータル+9徳島県ホームページ+9:
市町名/津波影響開始時間(+20cm変化)/最大波到達時間/想定最大津波高
・徳島市(マリンピア東端)/約 23分/約 53~56分/約 5.0 ~ 5.5m
・小松島市(本港奥)/約 34分/ 約 52分/約 5.5m
・阿南市(福井川河口付近)/ 約 19分/ 約 92分/約 8.2m
・美波町(日和佐港・由岐港)/約 8〜13分/約 27~29分/約 7~12m
・海陽町(浅川湾など) /約 6〜8分/約 24~43分/約 9〜13.5m
・鳴門市(里浦・粟田港など)/約 21〜28分 /約 56〜78分/約 2.7〜6.0m
〇津波影響開始時間は、「海面が初期水位+20cmに達するまでの時間」。
〇最大波到達時間は、一番高い波の中心が到来すると想定される時間です。ウィキペディア+15city.naruto.tokushima.jp+15nippon.com+15city.komatsushima.lg.jp+1阿南市公式サイト+1
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🧭 注目ポイントと備え
1.津波は地震の直後10〜30分程度で到達し始める可能性が高く、最大波まで20〜90分以内に拡大します。
・特に阿南市では最大波が90分近く遅れて到達する、ほか地域より遅めの傾向があります。
2.津波高は地域によって最大で7〜13m級と想定されており、沿岸低地では甚大な浸水が予想されます。
3.避難判断に備えたいポイント
・自宅や職場が浸水想定区域に入っているか確認を。
・津波避難ビルや高地への避難ルートを事前に確認。
・津波影響開始から最大波到来の間に確実に安全な場所に避難できるよう、避難訓練・準備を。
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先日も津波が来るかもという事で、警戒した方とそうでない方とに結構分かれていたと思いますが、実際に襲ってくる津波はこのレベルになります。大津波警報発令に備えて、すぐに動ける体制づくりが今後求められていくので、普段からの意識づくりを欠かさないようにしていきたいものです。
次に警戒すべきこと
2025/07/07
トカラ列島の群発地震は、過去の傾向やプレート境界の活動から見ると、南西諸島海溝沿いや南海トラフへの注意喚起の指標になる場合があります。
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■ 1. トカラ列島群発地震の特徴と警戒点
・震源の深さ:比較的浅い(10〜30km)
→ 海底地殻の応力変化に起因する可能性あり。
・規模:M4〜M5台が連続
→ プレートの“ひずみ開放”ではなく、“再配分”とみる専門家も。
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■ 2. データ上、次に警戒されるエリア・現象
① 南西諸島から日向灘・四国沖へ「応力伝播」
・トカラ列島は琉球海溝とフィリピン海プレートの境界部。
・そこから南海トラフの東端(日向灘)にかけては連動性が指摘されており、実際に過去には…
〇1993年:トカラ群発 → 翌年、日向灘M7.5地震
〇2021年群発時も、日向灘でM6前後の地震が発生
✅ 警戒対象:日向灘〜紀伊半島沖〜四国沖のプレート境界型地震(M6〜7)
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② 深発地震の誘発
・群発の後に、深さ100km超の“スラブ内地震”が起こる傾向もあり。
・特に、九州〜四国の内陸部での深発地震(例:熊本や阿蘇の地震)は要注意。
✅ 警戒対象:九州・四国山地の深発M6級地震
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③ 南海トラフの「前震的現象」への注意
・トカラ群発は、南海トラフ大地震の引き金ではないにせよ、「準備段階」の一部と考える研究者もいます。
・プレート間のひずみが東へ転送される仮説に注目。
✅ 警戒対象:紀伊半島南東沖のスロースリップや地震空白域
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■ 3. 今後の注目データ
〇内容地殻変動➝GNSSデータで「南へ押される動き」が増えていないか
〇スロースリップ➝特に日向灘や高知沖の活動
〇潜水調査・音波データ➝海底地形変化(活断層の動き)
〇群発の収束状況➝余震数・規模が減らない場合は、別の大地震準備の可能性あり
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■ 次に警戒すべきこと
〇プレート境界地震/日向灘〜南海トラフ西部/M6〜7
〇深発地震/九州〜四国内陸/M6前後
〇スロースリップ/四国沖・高知沖・日向灘/数cm〜数十cmの滑り
〇地殻変動/九州〜四国沿岸部/急激な動きの兆候に注意
やっぱり調べてみて良かった。距離的に離れているとはいえ、無関係であるはずがない。
プレート境界地震や深発地震、スロースリップの動向に注意して、日々の防災対策を、出来るだけ完全なモノにしていきたいと思う。
トカラ列島の群発地震が南海トラフ地震を誘発する可能性
2025/07/01
現在の地震学の知見をもとに以下のように解説します。
結論:現時点では「直接的な誘発の可能性は低い」とされています。
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■ 解説
● トカラ列島の群発地震とは?
・トカラ列島(鹿児島県南方)では、フィリピン海プレートとユーラシアプレートの境界付近に位置するため、群発地震が比較的頻繁に発生します。
・2021年以降も何度か数日〜数週間続く地震活動が観測されています。
● 南海トラフ地震との関係
・南海トラフ地震は、紀伊半島から四国・九州沖にかけてのプレート境界(フィリピン海プレートとユーラシアプレート)で発生する大規模な巨大地震です。
・トカラ列島は南海トラフの「延長線上」にあるわけではなく、南海トラフ本体からはやや離れた位置です。
● 誘発の可能性について
・現在の学術的見解では、トカラ列島での地震が直接的に南海トラフ地震を引き起こすメカニズムの証拠はないとされています。
・ただし、地震活動は連鎖することもあり、広域的なプレート応力の変化や引き金となるケースも過去にはあります。
・したがって「ゼロではないが、明確な因果関係は不明で、科学的には慎重な判断が求められる」とされます。
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■ 気象庁や地震研究機関の見解(例)
・気象庁や防災科学技術研究所などは、トカラ列島の群発地震があっても「ただちに南海トラフ地震との関連があるとは言えない」という立場です。
・一方で、地震活動が活発化しているときには、「今後の地震活動に注意を払う必要がある」と警戒は呼びかけられています。
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■ 防災上のアドバイス
という訳で、直接的な関係は無いものの、南海トラフ地震がいつ起きても仕方ないという覚悟の上で、日常生活や避難の意識、防災備蓄計画を遂行していく気構えが必要です。
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■ まとめ
誘発の可能性:科学的には低いと考えられている
地理的位置:トカラ列島は南海トラフからやや離れている
地震学的知見:明確な因果関係は認められていない
防災の観点:群発地震をきっかけに備えを見直すべき